2026年4月23日、東証に「グローバルX NASDAQ100・デイリー・カバード・コール ETF(563A)」が上場する。
年率15%の分配利回りを目指す、毎月配当型のカバードコールETF。しかも信託報酬は0.28%と低コスト。 「さすがに15%は話がうますぎるのでは?」と思うのが普通だと思う。
でも563Aの投資対象になっている韓国ETF「TIGER 486290」は、すでに約2年間、ほぼ15%の分配を出し続けている実績がある。 本物なのか、タコ足なのか。データを掘って検証してみた。
563Aとは?基本スペック

Global X Japanが運用する東証上場ETFで、正式名称は「グローバルX NASDAQ100・デイリー・カバード・コール ETF」。2026年4月23日上場予定。
基本スペックをまとめると以下の通り。
- 銘柄コード:563A
- 対象指数:Nasdaq-100 Daily Covered Call Target Premium 15% Index(配当込み、円換算)
- 売買単位:1口
- 決算日:毎月10日(年12回分配)
- 信託報酬:0.2775%(税込)
- NISA対象:非対象(デリバティブ活用のため)
1口単位で買えて、毎月分配金が出る設計。信託報酬が0.28%程度というのは、この手の複雑なオプション戦略ETFとしてはかなり安い部類に入る。
ただしNISA(成長投資枠)の対象外という点は要注意。カバードコール戦略はヘッジ目的以外のデリバティブ取引にあたるため、NISA対象にはならない。
中身は韓国で実績あるTIGER 486290
ここが563Aの最大のポイント。
563Aの運用構造は、韓国に上場している「TIGER US NASDAQ100 Target Daily Covered Call(銘柄コード:486290)」の受益証券を通じて投資するファンド・オブ・ファンズ方式になっている。
つまり563Aの中身は、韓国のMirae Asset(未来アセット)がすでに2024年6月から運用しているETFそのもの。563A自体は上場したばかりで実績ゼロだけど、中身のETFにはすでに約2年分の運用トラックレコードがある。
この486290は韓国国内の米国株型カバードコールETFで最大規模(純資産1兆ウォン超=約1,100億円)に成長しており、韓国の投資家から高い支持を受けている商品。
一般的なカバードコールとの違い
ポイントは、資産の100%にオプションを売るのではなく、15%のプレミアム目標に必要な分だけ売るという「ターゲットプレミアム」方式を採用していること。結果としてオプション売り比重は全体の約10%程度に抑えられていて、残りの90%はNASDAQ100の上昇にそのまま連動する。
つまり「分配金を出しつつ、上昇局面も取りに行く」という、従来のカバコETFの弱点を補う設計になっている。

利回り15%はキープできているのか?分配金データ検証
「15%を目標にしている」と「15%を実際に出している」は全然違う話。ここは投資対象ETF(TIGER 486290)の実績を見る。
上場以来の分配金は月110〜140ウォン程度で推移している。基準価額が約10,000ウォンなので、月利にすると1.1〜1.4%。年率換算で概ね13〜17%の範囲で、平均すると15%前後をキープしている。
直近のInvesting.comデータでは配当利回り14.75%。ぴったり15%かと言われると月によってわずかに上下するけど、目標水準はほぼ達成している状況。

タコ足配当ではないのか?
これが一番大事な確認ポイント。分配金を出し続けてNAV(基準価額)がボロボロになっていたら意味がない。
結論、TIGER 486290の基準価額は設定時10,000ウォンに対して現在10,300〜10,400ウォン前後。元本を毀損するどころか、むしろ若干プラス。QYLDのようにNAVが右肩下がりになるタイプのカバコとは、ここが構造的に違う。
15%配当を出しながら元本が減っていない。これはオプションプレミアムから「稼いだ分を配っている」設計が機能している証拠だと考えている。


QQQおよび主要カバコETFとのリターン比較
ここが一番気になるところだと思う。563Aの中身であるTIGER 486290と、QQQ・QQQI・JEPQの1年リターンを比較した。
下のチャートは2025年4月頃〜2026年4月の約1年間、4銘柄の価格推移を並べたもの。

価格ベースのリターン(1年)
- QQQ(Invesco):+29.81%
- TIGER 486290:+15.89%
- JEPQ(JPMorgan):+12.64%
- QQQI(NEOS):+9.55%
価格だけ見ると、QQQの圧勝。これはカバードコール戦略の宿命で、コール売りで上値を放棄する以上、純粋な価格上昇ではインデックスに勝てない。
ただし、これは「価格だけ」の比較
カバコETFの本領は分配金にある。このチャートには分配金が含まれていない。
TIGER 486290の年間分配利回りは約15%。つまり価格+15.89%に分配金約15%を加えると、トータルリターンは推定+30%前後になる。QQQの+29.81%(分配金約0.5%含めて約+30%)とほぼ互角、場合によっては上回る計算。
一方、同じカバコ仲間のQQQI(+9.55%)やJEPQ(+12.64%)は、分配利回りを10〜12%程度と見積もっても、トータルリターンは**推定+20〜24%**程度。TIGER 486290には届かない。
カバコETF同士の比較が本質
QQQに勝つか負けるかは相場環境次第なので、正直あまり意味がない。大事なのは「同じカバコ戦略の中で、TIGER 486290がQQQIやJEPQより優秀か」という比較。
ここは明確で、価格リターンだけでTIGER 486290はQQQIに+6.3%、JEPQに+3.3%の差をつけている。さらに分配利回りでも15%とトップクラス。
この差が生まれる理由は、前述の「1DTEデイリーオプション × カバー率10%」という設計にある。QQQIやJEPQより上値追随力が高く、かつオプションプレミアムの回収効率も高い。少なくともこの1年間のデータでは、NASDAQ100系カバコETFの中で頭一つ抜けた成績を残している。
注意:この1年はカバコに追い風だった
チャートを見ると、2025年後半はNASDAQ100が一時的に大きく上昇した後、2026年初に調整し、その後また戻すという展開だった。こういう「上がったり下がったり」のボラティリティが高い環境は、毎日オプションプレミアムを刈り取るデイリー戦略にとって最も得意な地合い。
逆に、NASDAQ100が一直線に急上昇する局面では、QQQとの差は開く可能性がある。「カバコが勝つ環境」と「QQQが勝つ環境」があることは頭に入れておきたい。

なぜNAVを維持しながら15%出せるのか?仕組みを解説

563Aの仕組みのカギは「1DTE(翌営業日満期)のデイリーオプション」にある。
オプションの時間的価値(セータ)は満期が近づくほど急速に減衰する。このETFは毎日「翌日満期」のATMコールオプションを売ることで、時間的価値の減衰が最も激しいタイミングだけを効率よく収穫している。
1回あたりのプレミアムはマンスリー(月次)より小さいけど、毎営業日積み重ねることで年間のトータルプレミアムはマンスリーを上回る。これが年15%を実現する原資になっている。
そしてもう一つの鍵が「カバー率10%前後」という設計。資産全体の10%程度しかオプションを売らないので、残り90%はNASDAQ100の値上がりにそのまま連動する。だからNAVが下がりにくい。
従来のカバコETF(QYLDなど)はカバー率100%で上値を完全に放棄していたから、NAVが長期的に浸食されていた。563Aの設計思想は根本的にそこが違う。
信託報酬
年率0.2775%(税込)。この手の複雑な戦略としては控えめなコストに抑えられている。また投資対象ETFは合成型ではなく実物運用のため、スワップコスト(年1〜3%程度かかることが多い)が発生しないのも隠れたメリット。
注意点とリスク

期待は大きいけど、リスクもきちんと把握しておく必要がある。
まずNISA対象外。デリバティブを活用する戦略のため、成長投資枠でもつみたて投資枠でも買えない。特定口座での運用になるので、分配金には20.315%の課税がかかる。
次に為替リスク。563Aは韓国ウォンではなく、最終的にはドル建て資産への投資になるので、米ドル/円の為替変動の影響を受ける。円高局面では分配金の円換算額が目減りする。
そして急落リスク。NASDAQ100が急落した場合、QQQと同様に価格は下がる。月1.2%のオプションプレミアムでは暴落のクッションにはならない。あくまで「攻めのインカム戦略」であって、防御型ではない。
最後に上場初期の流動性。563Aは新規上場ETFなので、取引初期は出来高が薄い可能性がある。スプレッド(売値と買値の差)にも注意したい。

まとめ:個人的にはかなり期待している

- 563Aは4/23東証上場の新ETF。中身は韓国で約2年間運用実績のあるTIGER 486290で、分配利回り15%をほぼ維持しながらNAVも横ばいの「非タコ足」カバコETF
- 価格ベースではQQQに負けるが、分配金込みトータルリターンではほぼ互角。カバコETF同士(QQQI・JEPQ)との比較では明確に上回っている
- 1DTE(デイリー)オプション × ターゲットプレミアム × カバー率10%という設計で、「利回りも値上がりも増配も」を狙う構造
- NISA対象外・為替リスク・急落リスクは要注意
- まだ563A自体の実績はゼロ。だけど中身の設計と韓国での実績を見る限り、個人的にはかなり期待している。まずは1口から様子を見たい
※投資判断は自己責任でお願いします。本記事は特定の商品の購入を推奨するものではありません。

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