
QYLDは毎月高額な配当金をもらえる人気ETFだけど全力投資は危ないって聞きました。QYLDについて解説してほしいです。



このような疑問のあなたへ超高配当ETF【QYLD】について解説しますね。
- QYLDの基本情報
- QYLDの配当金、利回り推移
- QYLDとVTIのリターン比較
- QYLDに投資するべきか?
結論から言うと、QYLDへ全力投資はおすすめしません。
長期トータルリターンがVTIなどインデックス投資に大きく劣るためです。
ではなぜリターンが市場よりも劣るのかは順を追って説明しますね。
配当利回り12%超え高配当QYLDとは?
QYLDは、正式名称 Global X NASDAQ 100 Covered Call ETF です。
QYLDは、NASDAQ100指数にカバード・コールという戦略を用いて運用されています。
基本情報 | QYLD |
---|---|
設定日 | 2013/12/11 |
経費率 | 0.6% |
分配利回り | 11.94% |
運用資産 | 6.3B(USD) |
株価 | $15.92 |
カバード・コール戦略とは?
カバード・コール戦略は以下2つの投資手法を組み合わせた戦略です。
- NASDAQ100株式の現物を購入
- NASDAQ100株式のコールオプションの売却
例えば、NASDAQ100に入っているAPPLの現物株購入と同時にAPPL株のコール・オプションを売却します。
コール・オプションとは保有する資産の権利行使価格を超える値上がり益を放棄する代わりに、オプション・プレミアム(手数料みたいなもの)を獲得する手法ですね。



理解が難しい。。。



分かりやすく具体例をあげましょう。
たとえば1株1000円の株があったとします。
これが1100円になったときに買う権利を10円で販売します。
1ヶ月が過ぎたころに株価が1300円になっていたとしたら、このときに買う側は1100円で買う権利を行使します。
すると買う権利を売った側は
100円+10円=110円の利益が得られます(1100円以上の利益は相手のもの)
相手側の利益は1300円-1100円-10円=190円の利益がもらえます。
QYLDのしくみは、110円から手数料及び経費を差し引いた額が配当として毎月株主に還元するというETFになるわけですね。



オプション期日までに株価が大きく上昇した場合、QYLDはオプション行使価格より上の利益は捨てることになるため、株価がずっと横ばいなんです。
カバード・コール戦略は結果的に米国株インデックスよりもリターンは落ちます。(※詳細はQYLD VS VTIリターン比較にて)
QYLDは値上がり益を捨てる代わりに、毎月高額なインカムを目的とした手法と言えるわけですね。
QYLD配当推移、配当日
2022年の分配金情報は以下です。
権利落ち日 | 分配金 |
---|---|
2022/6/21 | $0.173 |
2022/7/18 | $0.180 |
2022/8/22 | $0.183 |
2022/9/19 | $0.165 |
2022/10/24 | $0.162 |
2022/11/21 | $0.164 |
2022/12/29 | $0.161 |
QYLD配当金はいつ
毎月の分配金の落ち日は20日~22日前後で設定されています。
QYLD VS VTIリターン比較
冒頭で説明したQYLDに全力で長期投資はおススメしない理由の根幹を説明します。
2013年QYLD設立日から2022年までの期間でQYLDとVTIのトータルリターン比較しています。




VTIは9年間で161.8%のリターンを出した一方でQYLDは78.4%でした。
利回り12%の配当にとらわれて、9年間投資を続けているとインデックスに約2倍の差をつけられたことになります。
今後も総資産を増やしていきたいならVTIに投資をした方が資産効率が良い可能性が高いです。





配当利回りだけに気をとられてはだめということですね。投資商品はトータルリターンで比較しましょう。
QYLDはタコ足配当で危ない?
QYLDはタコ足配当なのでは?との疑問にお答えしたいと思います。
厳密に言うとはQYLDはタコ足配当ではありません。理由は以下の3つ
- オプションプレミアムが毎月配当の原資だから
- オプションプレミアム>分配金
- 基準価格が下がった結果、元本を切り崩しているように見える。
QYLDはオプションプレミアムの利益分から毎月配当の原資にあてているため、元本を切り崩しているわけではありません。
またオプションプレミアム以上に分配金を支払うことは運用上行いません。
元本を切り崩しているように見えるのは、QYLDの株価が下がり続けている局面だと純資産が実際に減っているため、タコ足配当だと判断している人がいるためです。


QYLD評価・口コミ
ここでは、twitterにてどういうツイートがされているかまとめて行きましょう。
一時期かなりブーム比べると売却する方も少なくない印象です。ナスダックが軟調だったため損切も増えてきましたね。
【まとめ】QYLDに全力投資はおすすめしない


長期投資を続けるほど、インデックスのリターンに劣ってしまうため、QYLDに全財産をぶち込むことはあまりおすすめしません。
ポートフォリオの部分的なスパイスとして毎月分配金を得たい人がQYLDに投資する分にはアリだと思います。
QYLDが向いている人
- NASDAQ100が今後も成長すると信じれる人
- 毎月配当金を得たい人
- 資産成長よりもキャッシュを得たい人
上記の考えを持ちの方はQYLD投資に向いていると言えます。
米国株参考になった本を紹介
上記のような基準で銘柄を選べるようになったのは、米国株本『バリュー投資家のための「米国株」』がとても参考になりました。25年以上連続増配銘柄の分散投資を学べるので米国株で長期投資を始めたい方におすすめの本ですのでご紹介します
読書が苦手な方はオーディブル(Audible)がおすすめ。


仕事や家事などで、なかなか読書の時間を取れない方はオーディブル(Audible)がおすす
Amazonの提供するオーディオブックサービスで本の内容をプロのナレーターらが朗読してくれるため、料理や掃除など作業しながら「耳で聞く読書」を楽しむことができます。
月額1,500円で利用できるサブスクサービスですが最初の30日間は無料で利用することができます。
しかも無料期間以内に解約すれば料金はかかりません。試してみて自分に合わなかったら簡単に解約ができますので、安心して是非活用してみてください。
☞オーディブル(Audible)を無料で試してみる



Audibleで作業しながら、効率的に投資の知識をどんどん吸収できるので僕も愛用しています👍
米国株投資の資産を公開中です✨
米国株の銘柄分析はこちら
コメント